CDプレーヤーのメンテナンス2
トレイが前後に出し入れされるタイプのCDプレーヤーの弱点は一般に,トレイ駆動メカ部分にあります.可動するところは壊れるし,コストがかかります.最近ではスロットインタイプのプレーヤーが増えたのはこういったことと無関係ではありません.長年大事にしているPHILIPS LHHシリーズのプレーヤーを年末にメンテナンスしたのですが,また中で何かが引っかかってトレイが開閉できなくなりました.またあれが引っかかっているんだと思いながら上カバーを外して,白いプーリーを手で加勢してやるとちょっとした引っかかりが外れ,あっさりとトレイがオープンしました.ピックアップのユニットが円弧状に可動する仕組みのダイキャストベースがお分かりになるでしょうか.スイングアームと呼ばれています.デジタルとアナログの電気回路も大事ですが,このピックアップこそが味わい深い音の源だと考えています.二度と現れないだろう,今となっては唯一無二のメカになってしまったことが残念でなりません.この手のプレーヤーを持っている人,トレイが出てこないからといって安易に捨ててはいけません.ちゃんとしたCDプレーヤーを手に入れるには難しい時代になっちゃいましたから,どうか大事にしてください.